酒乱?ミシュラン?はてなシュラン!

KEN_NAITO2004-08-28

さてさて,どーしてバトンを渡されてもスグに書けなかったかというと,紹介しようと思ってた店の名前も正確な場所もカンペキに忘れ果ててしまったからである.で,知人から地球の歩き方を借りてきて,さあ,コレで書けるゾと思ったら…
バージョンが違ってお店載ってません
ズコ.とゆーわけで,洗練された(アメリカなのに)南部料理は,日本に帰ったid:NAYUから連絡が来るまでお預け.思いっきり日本のお店紹介します.ゴメンナサイ→id:yori_nonsan
というわけで,今回紹介致しまするのは…チョー有名なのでヘタすっとご存知の方も少なくなかろうと思われますが…


   蓬莱軒@名古屋は熱田神宮
皆様は「ひつまぶし」なるモノをご存知でありましょうか.ご存知ない方のために,このスバラシイ「食」のオイシさが出来るだけ伝わるように説明差し上げたいと存じまする.

席に座ってこの「ひつまぶし」を注文致しますと,御櫃に入った「ひつまぶし」と,小さなお椀が運ばれて参ります.御櫃の蓋をパカッと開けますれば…写真の通りでございまする.
ご飯の上に刻まれた鰻の蒲焼が,文字通り「まぶされ」ておるわけであります.もうコレだけでどうしてイイのか分からなくなるほど,交感神経が興奮致しましょう.店の前に出来た行列に並んでカナリの時間を待たされまするが,この瞬間に「待って良かったヒツマブシ」と,七五調の感動を漏らさずには居られますまい.

さて,いよいよ眼前に現れたひつまぶし.ココにイキナリ御箸を付けてはなりませぬ.しゃもじを使って御わんに軽くいっぱい程度を盛りつけ,頂くのでございます.薫り高い鰻と,炊き立ての白いご飯,そして門外不出極秘のタレ.これら三つの絶妙の「絡み」に,貴方は
��( ̄□ ̄;)!!
と,もはや言うべき言葉を無くされること,マチガイありますまいと考えまする.

しかし「何だ,それなら『うな重』と大して違いあるまい」と思われた方もいらっしゃるかと存じます.いいえ,ココからです.ココからが違うのでございます.
最初の一杯目を食べ終わりましても,御櫃の中にはまだまだ「ひつまぶし」が残ってございます.この残ったウチの半分を,再び御椀へよそいまする.そしてこの二杯目を,またそのまま一気にお口の中へ掻き込んでしまわれてはなりません.今度は「海苔」「葱」「山葵」の「三種の神器」をお加えになられてから,頂くのでございます.一杯目を頂いた時ですら,その余りの美味に言葉を無くすほどでございましたのに,この「薬味」による味の変化は,喩えるならば青天の霹靂.
��( ̄□ ̄;)!!ピカーゴロゴロ.
「薬味」という陳腐なものが「食」において如何に重要なモノであるか,という事実を,言葉ではなく身をもって知らしめられる瞬間でございまする.

さて,二杯目を食べ終わる頃には,皆様の御席には急須が運ばれて参ります.お茶ではございません.コレは鰹の削り節をふんだんに使った「おだし」なのでございます.御櫃に残された「ひつまぶし」,名残惜しゅうはございまするが,ココは思い切って全てを御椀に移してしまわねばなりません.いよいよ三杯目,最後なのでございます.エイヤッ!
二杯目同様に薬味をお加えになられました後,前述の「おだし」を上から注ぎ,頂くのでございます.ご飯に鰻にタレ,薬味,そして今度は更に鰹の風味が加わって・・・,ああ,それはもう,喩えるならば
ダメ押しの満塁ホームラン
とでも申しましょうか.ワタクシ予言致します.食べ終わった後,余韻に浸る貴方はしばらく動くことができますまいと.そしてお茶をすすり,共にこの喜びを味わった者同士,視線を合わせて無言で「何か」を分かち合い,意気揚々と席を立ち,感謝の気持ちを込めて\2,400-を支払うのでございます.

ところでこのヒツマブシ,駅前のデパートとかでも食えるんであるが,そーゆートコロで食べた人たちの間ではあまり評判が良くない.やはりそれなりに由緒あるお店でそれなりのお金を払って食べてイタダキタイと思う次第.ちなみに「蓬莱軒」のホームページはココ→http://r.gnavi.co.jp/n009800/