結局食糧の生産量は増やさんばいかんと(博多風味)

現在飢餓のモンダイで苦しんでいるトコロは,
・自国で十分な食糧を生産デキナイ
・他国から食糧を購入するカネがナイ
とゆー二つの条件が重なっているトコロである.それに加えてこれらの国々はホトンドが政情不安定とキテいる.飢餓の解決には自国の農業を発展させるか,外貨を獲得できる何らかの産業が必要となるが,いずれにせよ治安の維持は必須条件である.治安のままならない状態では,自分で苦労して作るよりも,他人のモノを奪った方が合理的だからだ.
つっても,治安の維持や経済支援については自分は専門でもナンデモないので,山本芳幸とゆー元国連高等弁務官のサイトを紹介しておこう.このシトはアメリカが爆撃する直前までアフガンで支援活動を続けてたシトであり,今はまたファルージャにおられるらしい.
サイトはコチラ→http://www.i-nexus.org/yoshi/indexJ.html←このページの「仕事」の中の「援助プロジェクトについての覚書」シリーズはホントにオモチロイヨ.
で,まあとにもかくにも,先進国が食糧消費を節約して,余った分を貧困地域にまわす,とゆーのは現実的じゃナイので,飢餓のモンダイを改善するには食糧増産が必要(十分ではないが)なんである,と乱暴にハナシを戻すコトにする.お面ぇ〜ん!!
食糧生産を増加させるには単位面積当たりの収穫を増やすか,農地面積を拡大するかの何れかしかナイのだが,後者において遺伝子組換えが少なからぬ威力を発揮すると,ワタクシは考えているのである.
作物には,それぞれ適した気候がある.イネは暖かくて水が豊富なトコロじゃないと育たないし,小麦は逆にある程度乾燥してなきゃいかん.もっと雨が少ないトコロはトウモロコシ,さらに乾燥したトコロはソルガム,寒いトコロはライ麦…と,それぞれ環境に適した農作物を作るのであるが,トーゼンながら気候が厳しすぎて作物を育てられない地域も,地球上にはイッパイある.遺伝子組換えは,その限界を拡げることができるのダ.
植物は動物と違って移動するコトがデキナイ.したがって周りの環境が変化すれば,植物はその変化に何とか合わせて,ある程度までは対応できるようになっている.分子生物学的にいうと,水不足になったときには,できるだけ体内に水を保持するための遺伝子が働き,気温が下がれば凍結を防ぐための遺伝子が働く.遺伝子組換えは,コレら働きを強化するコトができるんだナ.で実際にそーゆー組換え植物が実験室では既に作られていて,極端なトコロではカラカラに干からびても,水をやれば復活する植物とか,カチンコチンに凍り付いても死なない植物とか,etc...いや,モチロン干からびたり凍り付いたりしても「死なナイ」ってダケで,育たナイけどネ.組換え植物でも「成長する」にはある程度の水と光と温度が必要だからネ.とゆーわけで雨が一滴も降らない砂漠なんかで育つような植物を作ったりするのは不可能だけど,例えば旱魃等の自然災害を受け易いトコロに,乾燥耐性を強化した作物を導入するのは有効だよネ.自然災害は,その年の作物を全滅させてしまうコトがある.遺伝子組換えはその危機を回避する確率を上げるコトができるってワケだネ.
とゆーワケで,組換え技術によってソレまで農業が出来なかった地域でも作物を育てるコトがデキるよーになる,とゆーのは事実(実行されるかどーかはまだワカランが)だし,ソレが食糧増産に向けての有効な選択肢だくらいのコトは言ってもイイでしょ,とゆーのがワタクシの考え.モチロン,灌漑設備の充実とか,適度な農薬・肥料の導入とかもヒツヨーなハナシで,そこらへんと環境のバランスは大事だけどネ.とりあえずイチバン大切なのは,「ヒトが,ちゃんと食える」ってコトだから.
…続く