考古学者たち.と,その嫁さん,その彼女

過去の日記にも書いているが,あらためて紹介しておこう.ain_ed(28)はイタリアはペルージャにて考古学を専攻,つまり学生.アサイくん(26)はとある機関で考古学者として働いていたが,失業して現在は出版社で働いている.が,そのうち大学に戻って博士を取るツモリだそーな.つまり,今回集ったヤロー共は三人ともが揃いも揃って,「将来は必然的にヒモ」とゆー,ヒモヒモトリオなんである.他人や社会に対してカッコツケるコトを放棄しているのだ.全員がテッテテキに自分にショージキであるため,居心地の良さたるやバチグン.もーそろそろ三十も近いとゆーのに,会話の内容たるや二十歳以下である.ヒドイ.途中からアサイくんのカノジョ,ヒサエさん(チョーカワイラシイ)も加わって更に盛り上がる.


ヒサエ嬢は現在保険会社に勤務するも,税理士の資格を取るため勉強中.おー,じゃあアサイくんも安心して博士過程に通って本を買い漁れるよね.ちなみにヒサエ嬢はアサイくんのやってることが理解できるの?


「全然興味ありません」


爆.




で,ain_edが「コイツ今日8,900円の本買ってんだよ」とか言い出すので見せてもらう.


「え,奈良時代の経済流通史?」
「声に出さないでくださいよ,ハズカシイから!」
奈良時代の・・・」
「だーっ」
「ってゆーか,え,マジで?奈良時代に日本全国的な流通のネットワークとか存在してたワケ?」
「実はそーなんですよ.この時代に関東地方の有力な豪族が,関西の土地を買ったりしてる事実があるんですよ.コッチの人間がアッチの土地を買うなんて,前提として物流のシステムが存在してなければ考えられないですよね」
「ほえー」


と感心しながら本を裏返すと,あれ?定価8,000円?


「古本屋で買ったんですけど,プレミアがついて8,900円なんです.その人この世界では二有名で人気あるから」
「えー?こりゃますますヒサエさんのお世話にならんとあかんなあ」


とか言ってるウチに彼の鞄から更に出てくる出てくる,


「考古論争・神奈川」
「だから声に出さな・・・」
「須恵器のうんたらかんたら・・・」
「やめてー」


とか言ってると,その須恵器のうんたらかんたらってタイトルを見たヒサエ嬢が「へえ,ドンピシャじゃん!」と言ったことにワタクシは思わずノケゾッた.


「キョーミないとか言うといてメチャクチャ分かってるやん,アサイくんのこと!!」


くー,何なんですか.今日はワタクシの誕生日.それなのにワタクシは友人の披露宴とかain_edの入籍祝いとか,挙句の果てにオマケにアサイくん・ヒサエ嬢のカップルには見せ付けられ…じゃなかった,そんな話を書こうとしてるんじゃない.


カネより地位より,単にやりたいことをやれれば満足だけど,そのためには親にも女にもこ世話になりっぱなし,だけどソレでイイと言ってくれる女性がいるのだね世の中.ヒサエ嬢は温かくアサイくんを受け入れているカンジがしたし,ナオーミはain_edを「家事もしねえ」「シゴトもしねえ」「ホントに単なるヒモだよ」とか文句言いながらも・・・言いつつも・・・あれ,続かない(爆)


「ま,うらやましいよね,オイラは女と長続きしなくてねー・・・」


と言ったら,ain_edにすかさずツッコまれた.


「けんけんって,いっつもイイ話で終わってるもんね」
「うるせえよっ.イイ話を書きたくて女と付き合うワケちゃうわっ」


そんなこんなでゲラゲラ笑ってるウチに,あっという間に終電の時刻になってしまった.小田急の入り口で彼らと別れた後,ふと思った.今日のあの場に同期がいたら,もっと面白いことになっていただろーなと.機会さえあればアイツらに会わせてやろーと思った,帰りの電車の中であった.