続・人間は自分を変えることができるのか

昨日の続きである.


で,昨日最後に書いたようなカンジで,人間は無意識のうちに,自分の性格や考え方・行動のパターンをより強固にしていってしまうわけである.では,その流れをどうやって断ち切ればよいのだろうか.


答えは余りにも地道で正攻法的かも知れないが,意識的に考えるクセをつける,というコトになるかと思う.


例えば,自分が「ネガティブな思考に陥っている」と自覚する度に,
・ポジティブな人間だったら同じ状況でどう考えるだろうか

などの「問い」を自分に投げかけて,ポジティブなモノの見方・捉え方をシミュレートしてみる,ということを繰り返すのはどうだろう.最初は意識的にやらないと,問いかけすら出てこないと思われるが,繰り返すうちに「ネガティブ思考を自覚」⇒「問いかけ」⇒「ポジティブ思考」という回路を繋ぐシナプスが作られ,強化されていくはずだ.そして十分繰り返されれば,ネガティブな思考がアタマに浮かんだ瞬間に,自然にそれを打ち消すようなポジティブな思考が呼び出されるようになるんじゃーないか.


で,ここで昨日id:Applejackに頂いた質問にたいする回答を書くと,シナプスは一旦形成されても,刺激が伝達される頻度が下がれば消失していくものなのである.アメリカに居た人間が日本に帰ってくると英語を忘れていくのは,英語を話さなくなると,それに使う回路を繋ぐシナプスが減少していくからだ.性格的なシナプスでも,それは同様だろう.


もう一度,ワタクシの性格について考えてみる.今の性格は,生まれつき埋め込まれていたものであったというのは多分間違ってない.だが,幼少期の環境によって,ワタクシの脳にはネガティブなシナプスが多数形成された.そこから現在に至るまでに,ネガティブ思考を否定するシナプスができる一方で,ネガティブ思考のシナプスが減少していったのではなかろうか.そしてその変化は,ワタクシ自身の努力と,きっと無縁ではないわけだ.


シナプスの形成には時間が掛かる.だから自分の性格を思い通りに自由自在に変えられる,などということはマズ不可能だ.しかし,意識的に自分の望む考え方や行動パターンを繰り返していくと,シナプスの接続パターンが変わり,性格も変わってゆく・・・きっと,そういうことになるのだろう(めっさポジティブ(爆)