その57〜叶わぬ思いというのは不幸か〜

届かぬ思いにを胸に秘めた恋のハナシが切ないというのは,何となく当たり前のような気がする.和歌にも心を打つような悲恋の歌は沢山ある.しかし,好きな相手がその思いに応えてくれないというのは本当に切なくて苦しくて淋しくて悲しい物語なのだろうか.


それは短絡的過ぎるよね.相手も自分を好きになってくれたら幸福,恋愛の対象として見てもらえなければ不幸だなんて,二分法的な思考の典型ってカンジだ.もう少し,アタマを使ってみるべきなんじゃないかな.


だってさ,好きなヒトと話せないよりは,話せた方がシアワセだけど,話せないこと自体はマイナスでも何でもないハズ.直接会うことが出来るなら,会えないよりも遥かに楽しいけれど,会えないからといって,何かを失うわけじゃなくね?


でも,「どうせ振り返ってもらえないのなら,出会わない方が良かった」という感情が極めて人間的で,ヒトの共感を惹きやすいモノであるコトもまた事実なようだ.だがワタクシは敢えて言い切っておきたい.そのような感情はエゴに過ぎない,と.


自分だけを見て欲しい,何よりも自分をイチバンに考えていて欲しい,などのような,恋バナでよく囁かれがちな言葉は,実は構造的には社会に認められたいとか,他人の尊敬を得たいとか,そーゆーエゴイスティックな要求と何ら変わりがない.要するに,特別な存在になりたいというだけのことだ.


ん,もう時刻がもう遅いのでまた明日か,それ以降.おやすみなさー