その61〜愛情について,2〜

ギョッとするよーな洞察ですよコレは.

おとなの生活では、愛情は'生物学的な目的'を持っている。すなわち、'親になること'である。性的な愛を生気づけることができないとすれば、いかなる男女にとっても重大な不幸である。なぜなら,それは人生が与える最大の喜びの数々を奪うからである。この喜びを奪われるとほぼ確実に、熱意が失われて内向性が生じる。しかしながら、非常にしばしば、幼少時代の不幸が、このような愛情を獲得すること失敗させる原因となる'性格の欠点'を生み出してきている。これは多分、女性についてよりも、男性についてより真実であろう。なぜなら、概して、女性は男性をその性格のゆえに愛する傾向があるのに対して、男性は女性を外見のゆえに愛する傾向があるからである。この点では、男性は、女性よりも劣っていることを自ら示していると言わなければならない。というのは、概して男性が女性のうちに快いと感じる性質は、女性が男性のうちに快いと感じる性質よりも望ましいものではないからである。しかしながら、美しい容貌を得ることよりも、よい性格を身につけることのほうがやさしいかどうか、まったく疑わしい。少なくとも、男性がよい性格を獲得するために必要な方法よりも、女性が美しい容貌を得るために必要な方法の方がより理解され追求されている。