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中国の交通マナーには軽く面食らった．ヒトが横断歩道を渡っていても，全くスピードを落とさずに走り抜けていく．だから青信号で手を挙げて渡っていたとしても，左右には常に注意を払っていないといけない．とはいえ，この中国人の交通スタイルに対して
「あり得ない！」とか「信じられない！」とギャーギャー騒ぐ後輩達の姿にワタクシは違和感を覚えた．
周りを見渡せばスグに理解できるコトだと思ったのだが，そーやって車がビュンビュン走り抜けている中を，ワレワレ以外の歩行者達はヘイキで渡っていってるのである．だったら，ワレワレも彼らのやり方に習えばよい．左右に注意を払いつつ，クルマとクルマの隙間にカラダを入れていく．向こうだって前は見ている．除けるなりブレーキを踏むなりしてくれる．
ふと，日本の交通マナーについて考えた．日本では弱者優先のルールが徹底されている．歩行者が歩いているかどーか，確認しなければならないのは車の側で，だから歩行者にとって歩きやすい環境であるのは確かだ．だが，ワタクシが普段日本で運転していると，ただ信号が青だからというだけで，全く左右の安全確認を行わずに横断歩道に侵入してくるヒトが少なくない．そーゆー危機意識ゼロの人間の姿には，ワタクシは嫌悪すら覚える．クルマに轢かれてしまった場合，確かに法律上は全面的にクルマ側の責任になる．だが，轢かれたら法律もクソもカンケーなく，人生ほぼ終わりってコトが全然想像できてない．
中国がいいとは言わない．だが「弱い側に徹底的に配慮する」日本の交通マナーと，「強い側がデカい顔をして，弱い側は気をつけるしかない」中国の交通マナー，果たしてドチラがより「信じがたい」ものであるかは，まだ随分と検討の余地があるように思われた．