くものいと?

自らの不幸を知性のせいにする人の苦悩は,深刻である.もちろんそれは本人にとっての話であって,ワタクシにとっては深刻でもなんでもない.彼らは苦渋に満ちた表情で悩みを打ち明ける.ワタクシはあっさりと答えを出してしまう.彼らは他人に興味がないので,自分達の悩みは自分だけのものだと思う.ワタクシにとってはしかし,多くの人間が陥るパターンの一つに過ぎない.彼らは特別な人間になりたい.ワタクシは「キミが特別なわけがない」.・・・自分も他人も特別でも何でもないことを知れば,自然に振舞えるようになって,能力も存分に発揮できるようになって,魅力も実力も大幅に増えるのにな・・・


もちろんそんな辛辣な言い方はしない.だが結局意味するところは同じで,要するにワタクシの行う対話には構造的に大変な問題点がある.それは,ワタクシと対話している間中,ワタクシに否定され続ける羽目になるということだ.ワタクシとの対話が上手くいかなければ,単にワタクシと話すことは苦悩を増やすだけになってしまう.


ちょっと前に同期が書いていた詩が,ずっと引っかかっている.

あのハリネズミはきっと泣いているのに

全部に答えを出した君は気付かない


あのハリネズミはきっと泣いているのに

仕組みを理解した君にはたいしたことではない


いや,泣いてるのは分かっている.どうにかなって欲しいと思うから,何時間も話を聞いていることもある.でも実情は,まさにそのまんまだ.


何故だ・・・?


ずっと考えていた.


・・・つづきは明日にしよう.