誕生会.

昨日の誕生会は相当気合を入れて準備したんである.もちろん僕の独断と偏見で.確か一週間前の日曜日,メインゲストであるノリコは僕に「焼肉がいい」と言ったのだったが,返事だけ「うん分かった」と言いながら,心の中では断固として却下した僕.焼肉は誕生日ケーキを出してくれないからである.非常にベタなネタではあるのだが,ハッピーバースデーの音楽と共に店員が名前の入ったバースデーケーキを持ってきてくれて,そして見ず知らずのお客さんたちにも笑顔と拍手と「おめでとう」のエールが頂けること以上に盛り上がる誕生会を僕は知らない.


で,お店は悩んだ挙句,結局昔からよく利用しているエースカフェとなった.電話で誕生会でケーキをお願いしたい旨を伝えると,ノリノリでオッケーを頂く.
「プレートに入れるお名前はどうさせてもらいましょうか?」
「あ,二人いましてノリコとアヤっていうんですけど」
「あ,はい分かりました」
「いや,それでね,ノリコの漢字は辞典の典で典子って書くんですけど,その漢字をワザと間違えてもらって『曲子』って書いて頂くことはできないでしょうかねえ?」
「あ,ちょっと待ってくださいね・・・あ,はい大丈夫です.」
「マジっすか!?もうエースカフェ最高です!じゃあよろしくお願いします!!」


さて当日,エースカフェは二年位前に料理人が変わったみたいで,それ以来料理もナカナカに美味い.あれやこれやを食いつつ飲みつつ,食事があらかた終わったところで僕はコソコソとスタッフに合図を送る.と,しばらくしたらBGMが切り替わって,スタッフの人が蝋燭の刺さったホールケーキを持ってきてくれて,他のお客さんたちからも笑顔と拍手とエールが届く.やっぱこういうのって,他人がやってるのを見ることはよくあるけれど,実際に自分がやってもらうことって少ないからね.ノリコ的にも人生初だったようだ.



そしてケーキが来たらプレゼントの時間だね.皆頼みもしないのにちゃんと買ってきてくれたよ.さすがだー.


僕は作文をしました.「典子と私」というタイトルで,トイレットペーパーに書いてみたの.バカウケ.いや,最近のトイレットペーパーは薄くて柔らかいので,上に文字を書くのは大変でした.実験より神経使ったよ.しかもワードならA4一枚分の長さだったので,結構簡単に書けるつもりだったのだけど,トイレットペーパーに手書きしたら2mを超えた.その見栄えがかなり怖くて,何かのお経みたいになってしまった.
でも内容はかなり心を込めたので,僕が読み上げている途中からノリコはバカ泣き.狙い通り.


会計もメインの二人には払わせない.二人にとって良いこと尽くめのイチニチにしたかった.だってほら,二人とも今年一年,随分嫌な思いを重ねてた筈だから.だからたまには,こういう日もないとねえ?