読破

<反>哲学教科書

<反>哲学教科書

忘れてた.「反哲学」の教科書じゃなくて,反<哲学教科書>.従来の哲学教科書に半期を翻すということらしい.実際,僕が今まで見たことのない哲学者の名前も頻繁に登場してきたし,現代思想にもかなり触れられている.巧いと思ったのは,「自由」とか「芸術」とか「意識」とか「なぜ学校は刑務所のような作りをしているのか」「なぜ君達は人前でオナニーをしてはいけないのか」などなど.テーマ(あるいは<問い>)ごとに話が進められていて,時代や哲学者によって区切られているのではないということ.つまり,この本を読む者に対して過去の人物に関する知識を与えるのではなく,読者にあれやこれやを考えさせる作りになっているということだ.
僕は今まで個人的な哲学にしか興味がなかったのだが,社会哲学や法哲学など,マクロな方向への興味を刺激された.