最近読んだ本

意識と体.物心二元論ではなく,そのつながりをとことん哲学した人.脳の一部を破損してしまった人が,左腕に止まった蚊を右手で払いのけることはできるのに,「右手で左腕を掴んでください」と言われてもその行動を取れない,などの症例から展開される考察が面白かった.


論語 (岩波文庫 青202-1)

論語 (岩波文庫 青202-1)

つまんなかったな〜.いや,幾つかハッとするような言葉はあったんだ.でも殆どは共感できない.何でそんなにエラそーなんだよって腹が立ったところも多数.単なる愚痴にしか聞こえないものも多数.


バルト―距離への情熱 (哲学の現代を読む)

バルト―距離への情熱 (哲学の現代を読む)

これは面白かった.「ファッションにおいてもっともエロティックなのは,その開口部である」っていう表現は凄い.そして,意味に対するテクストの関係を,ファッションの下に隠された体に対する開口部との関係に置き換える.要するにテクストは,読み手にその隠された意味を欲望させ,主体性を喚起する.つまり,テクストの意味は書き手が決めているのではなく,読み手の積極性によって決定される.「読む」という行為は,受身の行為ではないわけだ.


博士の愛した数式

博士の愛した数式

映画を見て感動してしまっので,数学教育専攻のジュンイチが原作を持ってないはずがないと思って訊ねたところ,さすがジュンイチ.持っていた.頼み込んで貸してもらい,一日で読了.数学の魅力を,こんな風に語る先生はいなかったよなぁ.

うーん,ひと月で4冊も読んだのは久しぶり.日本じゃ通学だけで3時間掛かってたもんなぁ.それがこっちじゃ片道徒歩10分.バスなら3分.そりゃ読めるわ.