読破
- 作者: 世阿弥,野上豊一郎,西尾実
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1958/10/25
- メディア: 文庫
- 購入: 9人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (77件) を見る
「役柄を演じるときは,それを真似るのではなく,そのものになりきれ.なりきってしまえばもはやそれは物真似ではなくなる.例えば老人を舞うときは,動きが拍子から遅れがちになるものだけど,老人が踊るときは,自分はまだ若いつもりで踊っている.若いつもりだがやっぱり動きが拍子から遅れてしまうというような,そういう演じ方をしろ」っていうの,ほえーって思ったよ.
あとは「花」だな.美しさとか,舞台上の華とかいう感じのニュアンスだけど,でも花は季節ごとにそれぞれ違う花が咲くから美しい,季節外れの花では価値がない,とか,あたり一面全て花が咲いているというよりも,草木の中に一つの花が咲いている方が印象深いものだとか,そういう美意識っていいよな.好不調の波は必ずあるものだし,またずっと好調だというのも良くない,大切なときに最大限の力を発揮することこそ大事,みたいなことも書いてあったり.うん,すごいなー