読破

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

全部読んでしまった.5巻は本編はエピローグが数十ページあるだけで,残りの200ページくらいは訳者による詳細な解説.この新訳版では1〜4巻の各巻末でも訳者が色々語ってくれていて,ほーほーと何度も納得させてくれる.特に著者がゲーテやシラーやゴーゴリを意識して書いた部分なんて,普通は説明してもらわなきゃ分からないもんね.
しかし,この長大な小説がもつ幾重もの構造を,ここまで見事に解き明かされてしまっては,やっぱりもう一度最初から読みたくもなってしまう.いやはや,この小説は本当に深い.