時には政治的な振る舞いも必要なんだよねー

実は一番弟子に関してはちょっとややこしいことになっていて,僕が研究室を出た後は助教氏が彼女の担当教官になっているのだけど,この助教さんは僕のことが嫌い.どうやら僕の性格も研究スタイルもプレゼンの仕方も,何もかもが嫌いらしい.だけど僕は後輩に僕の持てる全てを教え込んでしまった.つまり彼女の考え方や研究の仕方は大いに僕のスタイルを踏襲しているわけで,だからいちいち助教と対立しちゃうんだよね.で,助教は自分のやり方を彼女に押し付けようとする.まあ僕のやり方以外の方法やスタイルがあることを提案してくれるくらいならいいんだけど,どうも「僕のやり方がいかによろしくないか」ということを延々と語り,「だから俺の言うことを聞け」という感じらしい.そりゃダメだわ,助教さん.あなたのやり方のどういう点が,僕のやり方に比べて有利に働くのかをアピールしなきゃ...まあ,ないと思うけど.苦笑

それでまあ当然と言うべきか,彼女はもう助教のことが本当に嫌いになってしまったようだ.顔見るだけでもストレスになってきたらしい.もはや末期である.

ではどうすりゃいいのかと.僕は日本の大学に多かれ少なかれ存在しているヒエラルキー構造をあまり良いものだとは思わないけども,こういう場合は利用価値がある.一番上の人がYesと言えばYesだし,Noと言えばNoなのだ.そして幸いにもプロフェッサーは,既に論文投稿を済ませている彼女を可愛がってくれているようだ.ここに学振合格が加われば鬼に金棒である.何事も先ず真っ先にプロフェッサーに掛け合い,GOサインを取り付けてしまえば良いのだ.あとは助教さんに何を言われようと,「教授にOKもらいましたから」で済む.・・・とはいえ,僕自身この方法で切り抜けていたわけで,だから余計に助教氏に嫌われたんだけど.苦笑 まあ仕方がないのだ.一番大事なのは研究であり,それ以外の無駄な時間を最小限に抑えるには,この方法しか思いつかなかったのだから.