久々の読破

いや、本当は他にもあんな本やこんな本を読んでたんだけど、あんまりヒットしなかったんだよね。でもこれは別。やっぱ野矢茂樹はええわー。

とある本屋でこの本を見かけて、「お、野矢茂樹やん」と思って1ページ目を読んでみたらこんなことが書いてある。

考えているとき、きみは何をしているのだろう。

「何をって、かんがえてるんだよ」

うん、だからさ。そうだな。

「考える」っていうことがまだわからない子どものことを想像してみよう。そしてその子が大人に「よく考えなさい」とか言われたとする。だけどその子にはそれがどういうことなのかわからない。それできみに質問する。


「考えるって、どういうこと?」


きみならどう答える?


「後ろ手を組むってどうすること」と聞かれたら、ことばで説明してあげられるかもしれない。じっさいに後ろ手を組んでみせることもできる。

「スキップする」だと、ことばではちょっと説明できないけど、やってみせることはできる。そして、「ほら、こんなふうにやるんだ」、そう言える。

でも、目の前でじっさいに考えてみせてあげて、「ほら、こんなふうに」って言ったって、何の意味もない。だいたい教えるぼく自身、「考えてみせてあげる」といっても、何をやってみせればいいのか、よくわからない。

「考える」って、いったい、何をすることなのだろう。

ここまで読んで、これは絶対買って読まなきゃだめだと思った僕。
考えるってどういうことか、あなたは説明できるだろうか。
うーん、どういうことだろう、と思ったなら。
是非この1冊を読んでみることをお勧めしたい。
研究をしている人なら、なおのこと、ね。