中秋の名月だもの。

団子くらい食っとけ。ってことで、友人に付き合ってもらってプチお月見会。

右下に光ってるのは隣の家のテレビアンテナ。前のデジカメだったら適当に露光を絞れば月の模様を写すことができたんだけど、2号機は自動調整機能が優秀過ぎて無理らしい。仕方なく、月と何か、という構図で写真を獲らないことには、ただの白い丸になってしまう。こんな風に。

夜空に穴が空いている、とでも言ったら少しは聞こえがいいかも知れない。もしかするとね。


その後DVDを見てみた。

ベルリン・フィルによるアジアツアーのドキュメンタリー。指揮者ラトルや、団員一人ひとりのインタビューが聞けて面白い。誇りと、苦悩と、歓びと。いちばん印象に残った台詞は、ラトルが「全員の心が一つになった演奏が生まれた瞬間というものには、ドラッグのような中毒性がある」と言った後で、続けて

"I'm happy to be junky till the end of my days."

って言ったところ。この台詞には、強い共感を覚えた。研究者としては「見つけてしまった!」という瞬間にこそ、そういう中毒性があると思ってて、僕自身も同様に、死ぬまで中毒者でいたい、と思ったりするから。ま、一介の研究者と世界最高の演奏家集団との間には、月とスッポンくらいのレベル差があるんだけどね。もちろん僕が月です。

ウソです。

あと、キョーレツだと思ったのは、オーボエ奏者の人が語った、「強い意志と忍耐力、そして徹底した自己犠牲の精神がなければ、才能など無意味だ」、という言葉。 そんな極限レベルで仕事してるんだよね、やっぱり。 さすがに、そんな世界で生きていきたいとは、僕には思えないけれど。ただただ、凄いと。