オリジナルな研究(笑)

友人の知り合いに大企業で技術者をやってた人がいて、その人が「最近の大学院生はいかに自分の研究がユニークなものかってことばっかり説明しやがる」みたいなことを言ってたらしい。

確かに、あなたの研究の独創性を述べなさいと言われたときに、この研究がまだ誰もやってないことだ、ということを延々と話す人がいる。僕の先輩にもいたな。それやって何がおもろいんですか、って聞いても「まだ誰もやってへんから」としか言わない人が。

でも、ちょっと考えてみて。まだ誰もやってないことってのは、十中八九(というかそれ以上に)、面白くないことだったり、やっても何の意味もないことだから、誰もやってこなかっただけなんじゃないの?

独創的な研究ってのは、結局、誰もがやろうと思ってたけど、難し過ぎて誰にも達成できなことを達成した、とか、誰もが無意味だと思っていた事実に、意外な意味を意味を見出した、みたいな研究のことを言うんだよね。つまり、テーマ自体は案外ありふれたものなわけだ。

ゆめゆめ、「僕は今まで誰も突っついたことのない重箱の隅を突っつきました!」みたいな研究をして悦に入るような研究者にはならないようにしたいものだ。