その67 希望を見つけるために

月曜の日記に書いたような,結婚を破棄されたとかいう立場に立たされた場合,どのうように事態を考えればいいのだろうか.


確かに男がショボくて,そんな男を引き当ててしまった意味で男運が悪かったのは確かだが,そればかり強調するのは将来性がない.なぜならそれは,今自分が不幸なのは結局全部その男のせいだ,と考えているのと同じことだからだ.そのような考え方では,今の自分を守ることはできても,結局のところ自分を改善することはできない.結局自分の幸福は相手の男次第ということになり,つまりは男運次第だということになる.そして,運というのはは努力次第で上昇させることの出来ないものなのである.

自分で自分を「男運のない女」と決め付けてしまうと,大変だ.それは「自分にはこれから先もいい男なんて現れない」と考えてしまうということだからだ.それを「絶望」という.絶望は,本人からエネルギーを奪い,不幸な状態を益々助長させていくだろう.


だが,不幸に見舞われた場合に大切なことは,自分側の原因をはっきりと洗い出すことだ.今回のような場合は,もっと先に男のショボさを見抜くことができていれば,今の不幸を避けることができたと考えることができる.だったら,人間を見る目を身に付け,男を見る目を養えばいい.

また,月曜に記した女性達は二人とも,「結婚を前提にした就職」をしていた.片方は実際に退職までしてしまっていたので,それが結婚破棄によるショックをさらに大きくしてしまっている.だったら,今度は「結婚したときに辞めるかどうかはとりあえず置いて,長く働ける仕事」を探せばいい.

自分の魅力を磨いて,もっといい男を惹き付けるような「いい女」を目指すのもいいし,男なしでもできる,自分なりの楽しみを見つけるのもいい.


別に,今ここで述べたようなことを,全て実現させる必要はない.ただ,どれか一つでも達成されれば,それだけで不幸を避け,幸福を掴む確率はぐっと上がってくる.そしてそういう目標を一つでも作り,そのために努力しようと決心するだけで,今の自分よりも,将来の自分の方がいい状態にあると期待できてしまう.そのような期待を,希望という.


人が前を向くことが出来るのは,そこに希望があるときだけだ.