読破

自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則 (ちくま学芸文庫)

自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則 (ちくま学芸文庫)

ある程度以上の密度で,ある程度以上の化学物質が存在すれば,「生命」は必然的に誕生する――
という前半記述にハンパなく興奮した.スゲー!
しかし,グールドやドーキンスをマネよーとしたのか,文学的な文章を入れようとして悲惨なことになっている部分が多々見られるのも,読んでて辛い.で,後半は明らかに勇み足.やりすぎだって.

しかし,最初の生命が生まれるには,DNAはおろかRNAすら必要ないという著者の仮説は魅力的だし,十分説得力があるように思えた.ってゆーか僕もそう思ってたし.「まず最初に○○があって...」という思考から脱却しない限り,生命の不思議は,いつまでも不思議のままに終わるだろう.

清水博の「生命を捉えなおす」と併せて読むと吉.

生命を捉えなおす―生きている状態とは何か (中公新書)

生命を捉えなおす―生きている状態とは何か (中公新書)

ついでに「オートポイエーシス」もいっとく?

システムの思想―オートポイエーシス・プラス

システムの思想―オートポイエーシス・プラス