損得勘定について

上記のエントリと関連して?

人生において,損得勘定を全く度外視して生きていくのは難しいことだけど,それを最優先に考えて行動する人は,余程明晰な頭脳を持ち合わせていない限り,不幸な結末を迎える.何故なら,結果的に損害を被るような選択肢を択んでしまうだけではなく,損得を重視しているゆえにこそ,損をしたという事実に堪えられないからだ.損得勘定にあまり捉われていない人なら,気にしない程度の損害であっても.

例えば損得勘定に捉われている人は,ある商品を安く購入出来たと思ってるところへ,別の店で同じ商品が更に安い価格で売られているのを見つけるだけで,天国から地獄に落ちることが出来る.

そういう感情の裏には何があるのかとちょっと考えてみたんだが,結局のところ他者に対する優越の欲求,つまりは「自尊心」ではないかと思った次第.

本来高額のものをこんなにも安く手に入れた,と自慢したり,ほんの僅かな値引きのために膨大な時間を掛けて幾つもの店を歩きまわったりする人は,いいものを少しでも安く買うことこそが賢い,というね.同じものを自分より高く買ってる人たちは,みな自分よりも愚かなのだと思うことが出来るから.

で,強引に話を戻すと.

「これからは○○の時代だ」と言って自分の将来やスキルを選んでしまう人は,それによって儲けたいという以上に,自分は先見性のある優れた人間だということを他人に示したいだけ,という可能性が結構あるのかもね.よくよく気を付けるべし.