実験3

そこで,ある遺伝子座において,プロモーター領域にmPingが挿入したものをもつ系統と,そうでない系統を用い,系統間でその遺伝子のストレス応答性に違いがあるかどうかを比較した.例えばOs01g0299700遺伝子座においては,日本晴(NB)と銀坊主3系統(EG4,A123およびA157)の4系統のうち, EG4のみがプロモーター領域にmPingが挿入した対立遺伝子をもつが,通常条件下における対象遺伝子の発現量には系統間で違いはない.しかし低温および塩ストレス処理を施すと,EG4でのみこの遺伝子の発現が増幅された(図5).また,Os02g0135500遺伝子座においては,EG4とA123が挿入型対立遺伝子をもっているが,やはりこれら2系統において,低温および塩ストレスによってこの遺伝子の発現の上昇がみられた(図5).同じ調査を他の8遺伝子座についても行ったところ,5つの遺伝子座について同様の結果が得られた.