トウモロコシゲノム vs. イネゲノム

2週間ほど前にトウモロコシゲノムの全塩基配列がリリースされました.解読は去年終わってたんだけど,その後の解析が完了して,データベースが一般に公開されるようになったってことなんですが.

で,一斉に刊行された一連の論文をここ最近ずーっと追っかけてたんですが,まず論文の数だけで20以上あって,度肝を抜かれる.今まで農作物の分子遺伝学的な研究と言えば,日本や中国を中心にしたイネの研究が圧倒的にリードしてたはずだったんだけど,何か一発で逆転された感じ.いやもちろん今まで出版されてる論文数でいけばイネの方が多いんだけど,研究のためのプラットフォームを,アメリカは一撃で完成させてしまったわけだね.イネはここ数年,全然進んでおりません.学会でウワサだけは聞くんだけども,その後何やってんの?って感じです.なんてゆーかねー,さっさとリリースしてしまえばいいものを,自分たちだけで秘密裏に美味しいトコロを吸い取ってからリリースしようとしてると,こーなってしまうのね.自由市場に特選禁止法が存在するわけです.