言霊⇒耳フェチ

いきなりだが、僕は耳フェチである。でも、昔からそうだったわけではない。古代日本人の「言霊」という概念を知ってからだ。

昔の人は不思議でならなかったのだろう。自分の口から発した音が,なぜ他人の行動を引き起こしたりするのか。それで、言葉にも魂があると考えた。言葉は人間が口から放ったときに霊魂をおびて空中を飛び交い、他人の心に入り込んで作用し、行動を起こさせる。言葉が伝わることは、魂が伝わることだったわけだ。

ということは、僕が発した言葉、僕の心を乗せたその言葉が、相手の心に入り込むそのときに、どこから入っていくかというならば、当然、耳から、ということになる。

そうか、耳って心の入り口なんだ。

そう思うと、耳というものが、とても官能的な器官だと思えてくるようになってしまったわけだ。そんなわけで、僕は耳フェチなのである。