絶対に許せないこと

先日会った人が、というか呼んでもいないのに勝手に付いて来ただけの人が、死ぬほど厄介な人間で、もう腹が立って仕方なかったのである。もう嫁にもブチ撒けたけど、まだ収まりがつかないのでこの場に書き付けることにする。
 僕は人の話を聞かずに、自分の話ばかりする人が嫌いである。まあそういう人が好きだなんて人はいないと思うけど、僕はそういう人種が本当に大嫌いなのである。でも、先日同席する羽目になってしまったその人は、そういう次元を遥かに超えていた。人が話をしているところへ、全く関係ない話で割り込んでくるのである。しかも全然大切でも何でもない話で。本当に、今まさに人が喋っている最中に、

「おでこを出してみました」

・・・は?

「僕のチャームポイントなんですよ。おでこ」

・・・。今僕らが何を話してたか聞いてました?

「聞いていません」

聞けよ。

という感じなのである。こんなことがそれこそ何十回も繰り返されて、僕はもう不愉快で不愉快で堪らなかった。そしてそれが思いっきり表情にも出ていたはずだ。にもかかわらず。にもかかわらず、である。

「内藤さんとは友達になれると思うんですよ」

って、一瞬何言ってるのか分からなかったわ。で、もう我慢の限界に達していた僕は「いいえ、僕にとってあなたは苦手な人種です」と言い切ってしまった。二度と関わりたくないもん。

しかしまあこんな体験をしたお陰で、人の話を聞くってことがどれほど大切なことかを、あらためて認識した。その人の言葉というのは、極端に言えばその人の存在を表している。だから相手の話を聞くっていうのは、「私にはあなたの存在を受け容れる準備があります」ってことだ。人の話を聞かないっていうのは、その逆だ。ましてや、人の話に割り込むなんてのは最悪だ。それは「お前の話を聞くつもりはないが、オレの話を聞け」ってことで、それは結局のところ、「オレはお前の存在を受け容れる気はないが、オレの存在を認めろ」という一方的な要求を押し付けているだけでしかないからだ。そういう人間を、僕は絶対に許すことができない。