木曜日

また風邪を引いてしまった。5月の頭にも風邪で声が出なくなってしまったもんなー。毎度毎度、疲労がたまると風邪を引くという分かりやすい僕の体である。

        • -

前ボスから「アナタも共著よ」と言って、前の仕事の続編にあたる論文の原稿が届く。彼女は自信満々だけど、正直そこまでインパクトある内容かなぁ・・・?オマケに研究規模の大きさを前面に出した不細工な流れに。普通ならザッと目を通して「OK、問題ないっす」と返せば十分なんだろうけど、

When you write a paper, you have to write it to shut even your enemies up!!
論文を書くときには、あなたの敵でさえ反論できないような書き方をしなきゃダメよ!!

という前ボスの言葉を思い出してしまった。少なくとも僕の目の前にある原稿は全然そんな風に書かれているようには見えない。ああ、あの怖い人と議論なんてしたくない。したくないけど、黙ってるわけにはいかないじゃないか。

というわけで少し長めのメールを送ってみたが、ボスの返事は

「Sorry I don't get your point」

というニベもない返事。ああもう、メッチャ怖ええ! でも、これはきっと大事なことだ、だから伝えなきゃダメだ、と自分に言い聞かせて、もって段階を踏んだ丁寧なメールを送った。その翌朝。

「I miss having people like you around to argue and discuss this stuff with!」

おっしゃ伝わった!と思ったのも束の間、次の行から

「I understand your point but I don't agree that…」

ときたもんだ。おおっと。そらなら、と僕は「だったらもう少しこういう書き方をしたら」と言い、そしたら返事は

「OK, I'll do that.」

と。良かった。

それにしても、まさか自分があの前ボスと正面切って議論をするようになるなんて思いもよらなかったなぁ。昔は何もかも「言われるがまま」だったもんな。反論なんてしよーもんなら木っ端微塵に粉砕されたし。それが、今回、最後には彼女との議論に楽しささえ覚えたんだもの。成長した、と思っておこう。