木曜日

嫁がアメリカ出張から帰国。American Heart Association (AHA) なる超大規模な学会にInvited Speakerとして参加しちゃうんだから大したもんだ、というか僕より出世の早い嫁です。

で、京都に帰った嫁から電話で話を聞いていたのだけども、嫁曰く「それにしても日本の医学界っちゅうのはほんまにアタシみたいな女性で看護師出身の研究者を見下しよるわ。今回も面と向かって言われたし」と。

詳しく聞けば、懇親会か何かである先生に話し掛けられ、
「このテーマで話すなら○○先生がやるべきなのに、なぜあなたのような人が発表するんですか」
「申し訳ありませんねえ、○○先生じゃなくて。でも私をInviteすることに決定したのはAHAなんで、文句があったらAHAに言ってください」
「あなた看護師でしたよね?」
「はい、すいません、医師免許もなくて」
みたいな一幕があったらしい。医者って頭いいのか悪いのか分からないね全く。

嫁はメチャクチャ腹が立ったらしいのだが、その後の実際の発表では大ウケ。会場の爆笑を誘っただけでなく、発表後に多くの人に囲まれて「ユーモアもあるし、科学的エビデンスも示していたし、発表自体がクリアでロジックもちゃんと組み立てられていたし、何より絵がCuteでとでも見やすかった。あと時間もピッタリでダラダラしてないのも良かった」みたいな感じで賞賛の嵐だったようだ。先日に失礼極まりない発言をいていた先生も嫁の発表は聞いていて、発表が終わった瞬間に背を向けて会場を出て行ったらしい(笑)。

あと嫁曰く、「発表後に日本の共同研究者の人たちから『本当に発表上手ですねえ。どうやってスライド作ってはるんですか』と聞かれたけど、「旦那のお陰です。もちろん構成は自分で考えるんですけど、絵の使い方とか配置とか見てくれるんで。旦那も凄いプレゼン上手なんですよってノロケといたったわ。みんな『いいですねえ』って言ってた(笑)」

そう、嫁はプレゼンに関しちゃ僕のいちばん優秀な生徒、かな。このスライドはもっとこうした方がいい、みたいな忠告を誰よりも素直に聞いてくれるんだよね、嫁は。初めて嫁のスライドを見せてもらったとき、「え、あんたこれ全然あかんで」と思わず口走ったっけ、懐かしい(笑)。今では、嫁がどこかから拾ってきたネタ写真を僕が流用してることもあったりして。