ダーウィン

創造説に対して進化説を唱えたのは別にダーウィンが最初ではない。ダーウィンの爺様やラマルクらが、既に提唱していた。ダーウィンの特徴は、生物進化に「経済理論」を持ち込んだことなのである。


あれ?と思うでしょ。資本主義経済による自由競争社会を、「生存競争の激しい自然の世界」に喩えるヒトが多いけれど、実は逆だったりする。ダーウィンが、進化の過程を資本主義社会に喩えたのでした。


ダーウィンの時代は19世紀。産業革命を経て重商主義が広がった時代である。彼自身も若い頃は商船に乗って世界を巡る日々を送っていたのでした。「厳しい自然の掟」とゆー概念は、彼が肌で感じていた「厳しい経済の掟」から生まれたってワケです。


モチロン、ダーウィンの理論が全く間違っているワケはないですよ。ただ、現在生物進化を専門にしているヒト達には、彼の進化論を全面的に肯定するヒトもいません。ダーウィンを引き合いに出して人間社会まで「強いものだけが生き残るんだ」と断じてしまうヒトは、百年遅れてるヨ〜、ってコトである。


弱いものでも生き残るのが自然社会である。ある時代の環境に最も適応した生物は、チョットした環境の変化でアッサリ絶滅するのが自然社会である。自然社会には厳しい生存競争がある反面、共生や食物連鎖等の相互依存も大いにあるんである。片方しか見ないのは、カシコくないよね。