9/16 美術館〜オ・タン・ペルデュ

京都市美術館で、フェルメール展とワシントン・ナショナル・ギャラリー展が同時開催されていたので、両方いっぺんに見てきた。

まずはフェルメール展。正式には「フェルメールからのラブレター」展、とかいうみたいだったけど、フェルメールと時代が被る画家たちによる、当時のコミュニケーションを題材にした絵画を集めた展覧会ってことだった。のだけど、正直言って、フェルメール以外の作品には、お金払ってまで見る価値があったかどうか、微妙。レンブラントの弟子や師匠の絵とか、興味深いなと思った絵もあったんだけど、最後に飾られていたフェルメールによる3枚の作品を見たら、そんなのどうでもよくなった。フェルメールだから、とか、そういう先入観抜きにして、作品のレベルが段違いだったんだもの。本当に光の表現が半端ないよね、フェルメール

それにしても、嫁がポスターに書かれていた「Vermeer」の文字を見て、

「バーミアって何?」

と呟いたのには笑うしかなかった。フェルメールだから、それ。

ワシントン・ナショナル・ギャラリー展、今回の目玉はゴッホの自画像で、確かに、やっぱり、ゴッホの絵は生で見ると本当に吹っ飛ばされるようなエネルギーを感じた。ゴッホって本当にナマで見ないとダメだよね。カタログ写真とかになっちゃうと、あの分厚い重ね塗りが生み出すエネルギーが完全に死んでしまう。だから、図工の教科書に紹介されているゴッホを見ても、こんな絵の何がええんじゃとしか思えなかった、若き日の僕。今は死ぬほど反省している。

でも、それ以外にもルネにルノワールセザンヌにと、文句なしに豪華絢爛なレパートリー。特にモネの「日傘をさす女」、あれは僕がいちばん好きな絵画ですから!他にも日傘の女って何枚かあるけど、ワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵のヴァージョンじゃなきゃダメ、絶対。あと、庭いっぱいにひまわりが咲いてる「画家の庭」もあって、あれは確か、ちはるがいちばん好きだと言ってた絵だったはず。嫁のお気に入り、スーラの絵もあって、正直言って観覧中の充実度はフェルメール展より高かったな。入場料はこっちのが100円安かったけど。
でもだからって、みすみすフェルメールを見逃すわけにはいかないからなー。うん、値段じゃない。

午前中はこれにて終了。お昼にせねば、というわけで何年も前からずっと気になっていた、川沿いのカフェに行く。名前はオ・タン・ペルデュ。

で、雰囲気で勝負してる店かと思ってたんだけど、キッシュがビックリするほど美味かった。腹が減ってたのもあっただろうけど、ここはリピートしたいと思った次第。