月曜日

ウチのラボで預かっている筑波大の学生が、学振に落ちた。それもランクB。総合評価を見たら、ほとんど真ん中らへんの成績で。彼は既に企業からの内定も貰っているので、彼が進学することはない。僕らは貴重な戦力を喪失する。正直、片腕を捥ぎ取られてしまったような気分。
 彼の申請書は、凄くよく書けていたはずだ。依怙贔屓で言ってるわけではなく、彼が面接を受けた企業では、「学振に応募したのなら、申請書も見せて欲しい」と言われて提出したところ、「これ君が書いたの?凄いね。研究に対する熱意が伝わってくるよ。今年度、当社は研究職での採用はしない方針だったけど、キミだったら研究職として採用したい」ということで、会社の採用方針まで変えてしまうほどのものだったから。
 そんなわけで、この結果には全く納得できないし、ちゃんと読んで貰えなかったんじゃないかと思ってしまう。材料がアズキってだけで門前払いを食らったような気分だ。メチャクチャ悔しい。認めさせなきゃ、この気持ち、収まらんぞ。ウチでやってる研究が無視できないもんだってこと、絶対に、認めさせてやる。
いつか必ず。それも、近いうちに。

・・・それにしても、学振の書類がよく書けていたがゆえに、博士の道から外れてしまうとは、何とも皮肉よのう。