土曜日

カリフォルニア州リバーサイドからこんにちは。

ロサンゼルス空港に降り立ち、乗り合いタクシーを使ってリバーサイドに来てみると、前ボスの母上が脳腫瘍で危篤になったので、翌日んは急遽ニューヨークに行かなければならなくなったと言われる。あれー?その翌日に僕は前ボスの紹介でプレゼンをしたり、その日の夜には前ボスの新居に泊めてもらったり、さらに土曜には前ボスに空港まで送ってもらったりする予定だったのに。。。まあ、ホテルと帰りのシャトルバスは改めて予約すればいいだけだし、前ボスと一緒にいるとどうしても緊張するから、気が楽になったと言えば楽になったわけだし、まいっか(苦笑。前ボスのポスドクや学生たちは全員僕の名前を知ってくれていて、「あなたが『あの』Kenね?論文読んでるわ!」みたいな感じで照れ臭かったな。
 そんな感じで一日目を過ごした後、2日目はいよいよ本番。朝からササゲのゲノム解読とか遺伝解析をやってるTimothy Closeと会う。午前中はとりあえずラボや温室や圃場を案内してもらって終わったけれど、のっけから歓迎ムードだったので凄く良かった。ササゲもアメリカではマイナーな作物なので、仲間が増えるってだけでも嬉しい様子だった。
 午後イチでプレゼン。ササゲ属野生種の多様性と、アズキゲノムの話を中心に。やっぱり英語だとイマイチ言葉に気持ちが乗り切らなかったけれど、ウケは良かった。特に学生やポスドクには好評で、発表後はみんな寄ってきて色々質問してきた。やっぱりPIがいる前じゃ質問ってしにくいよな(笑。
 プレゼン後は再びササゲのラボへ。今度はTim Close以外の人たちも集まって、本格的にミーティング。でも、お互いのゲノムを突き合わせて、これまでにそれぞれのチームで単離してきた遺伝子やQTLを串刺しにしたダイアグラムを作ったら絶対面白いし有用だ、という点では僕も向こうも一致した。お互いのゲノム情報を交換すればアセンブルにも役立つだろうって点でも。つまり利害を共有できるということだし、Timも大いに僕らと手を組みたそうだったのでこれからそういう方向に話を進めることができると思われ。とりあえず日本に戻ったらボスや先輩やパートナー達と相談する必要があるし、何よりも韓国のチームをどう丸め込むが最大の難点だが。。。とりあえずササゲの人たちと協力関係を結ぶという目標は達成できそう。国境を越えた協力関係を自分が築きつつあるなんて、自分でも信じられないけど。いや、僕が自分の意志でそうしたいと思って動いてるわけだけど。
 そんなわけで、今回のアメリカ出張はとりあえずいい感じで終われそう。今日はこれからDavisに移動して、UC Davisで研究をしているアカギの阿呆とその周辺、そして月曜にはLuca Comaiラボの人たちと何らかのミーティングを開いて帰る予定。そして帰ったら締切の嵐。。。そして韓国。。。いや、今は考えるのは止そう(苦笑