土曜日

最も辛い一週間が終わった。達成感あり、Good Newsもあったけど、Bad Newsの方が多い一週間でもあった。こんな時期にウィンブルドンが開催されるから困る(苦笑)

福島は相馬市での塩害圃場栽培試験、まず同じ畑の中でも場所ごとに塩分の残り具合にムラがありまくりなこと、そして栽培してる耐塩性品種や植物が熱帯由来のためか、塩より寒さによるダメージが出てしまっているなど、取り扱いの難しい実験になりそうな気配。毎月1度片道五時間掛けないと来れないってのもなかなかのネックだ。とりあえず夏は暑くなってくれることを期待。

宿泊地周辺を見た限りでは新築の住宅が建ち並んでて、結構復興してるように見えたんだけど、帰る前に松川浦の南半分あたりを見に行ったら瓦礫と野原しかなくて唖然とした。けど、復興って急がなきゃいけないものでもないだろうしな、多分。慌てて復興した結果、百年後にまた同じような被害を繰り返したんじゃ仕方ないもんね。

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去年12月に参加した国際会議の記事がNature誌に出た。
http://www.nature.com/nature/journal/v499/n7456/full/499023a.html

内容は、将来100億人が飢えなくて済むように食糧生産量を増加するには、ジーンバンクに眠っている大量の遺伝資源を有効に活用するしかないんだけど、現在の人類はその何千・何万という品種や系統を一挙に解析できるだけの技術を手に入れた。だからこれからは遺伝資源の中に埋もれている宝物を探し出すことが僕たちの使命なのです、という感じ。メインの著者はSusan McCouch、参加者全員が共著者なので、僕もその一人。

何にしても、「これからはジーンバンクの時代」ってことを象徴するような記事でしょ。この流れには便乗したいけど、でもこの動きの中心にいる人たちとは一線を画しておきたい、というのも本音。単に「大量ゲノムだぜヒャッハー」ってなってる人たちばっかだし。彼らと同類と見なされると、現場の人たちの心を掴むのが難しくなっちまうからなあ。それじゃ研究する意味ないし。

ま、とにかく頑張るべ。