火曜日

考えたいことが多過ぎて頭が飽和してしまったので久々にブログでも書いておこう(笑)

もう3年も前だろうか。ウチのラボに3ヶ月だけ中国人が研修に来て、先輩がテーマを与えて実験してた。当時は自分のやってた実験が燃えに燃えていたのであまり気に掛けていなかった。で、去年だったか。上司が出張で中国に行った時にその中国人に会って「あのときの実験結果はいつ論文になるのですか」と聞かれた、みたいな話を先輩と話しているのを聞いて、ふと興味が湧いた。あのときの実験ってどんなんだったんですか、と。
 で、データを見せて貰った。まず、僕がここに来る前に行われていた研究があって、その結果から興味深い仮説を立てていたので、中国人にはその仮説を検証するための実験をやってもらったようだ。ところが、結果は仮説の真逆。しかもその真逆の結果から導かれる仮説が予想外過ぎて驚いた。そんなことってあるんか、と。人類にとって恐らく何の役にも立たないだろうけど、こんな現象が本当にアズキで起こってるってんなら、それは是非論文にして世間に公表しておかねばなるまい。
 しかしデータがこれだけじゃなぁ。。。仮説だけで終わってしまう。反論の余地がないほどの決定的な証拠を得るにはどうすれば?え、細胞生物学?あ、僕、それが得意なヤツ知ってます!
 というわけで千葉大の知り合いに連絡を取る。かくかくしかじかで、意味が分からんけど面白いと思うので、手を貸してくれ!

…というのがハマりにハマッて、あっという間に論文に見合うデータが揃ってしまった。

もひとつの論文は、とりあえず生物研の任期付として過ごした5年間の集大成にはなるんだろうなぁ。本気の論文は、その次に出すヤツになるはずだけど。

とにもかくにも、今年はブワーッと書いてしまう。今まで4年掛けて撒いてきたタネが芽吹いて花を咲かせつつあるってわけです。理事長からは「早く論文を出さないと」とか言われてたりしたけど、僕はこの任期付としての5年間を「Principle Investigator」になるための準備期間と位置付けるつもりだったわけで。自分でお金を獲り、人を雇って研究させることができるかどうか。そして他所の研究者と共同研究チームを作って成功させることができるかどうか。5年の間にもしそれが出来たなら、僕は多分、僕が考えるところの良きPIになれるだろうと思ってやってきたわけだけど、とりあえずその通過地点はクリア出来そうだな。

とりあえず、明日からまた一つ一つ整理して片付けていこう。