東洋思想

韓非子「説難」

およそ君主に説くことの難しさは,その内容を自分でわきまえるのが難しいのではない.また自分の意向を明確に伝えるために弁舌を振るうのが難しいのでもない.およそ説くことの難しさは,説得しようとする相手の気持ちを読み取り,自分の説をそれに合わせる…

9 道家思想:荘子2

リラックスしようぜ 昔,ある男が孔子に尋ねた. 「私は以前,川の難所と言われる場所を舟でわたりました.そのときの渡し守りの舟の操り方は、まさに神業でした.渡し守りが言うには『泳げる人はすぐ舟が操れるようになる.潜水夫なら尚のこと』と.どうい…

8 道家思想:荘子

当たり前だけど道家の思想は役に立たナイ.そしてそんな批判は,荘子が生きていた時代からあった.あるトコロにドデカい木があって,道がそこで曲がってる.邪魔なので伐ってしまいたいけど,固すぎて切れナイ.また節くれ立っているモンだから,伐採したト…

7 道家思想:老子

老子は,孔子と同時代のヒト.実在したかどーかはアヤシかったりするんだけど,ソレでも「老子」とゆー名の著作はホンモノ.でもって,世界で最も多くの言語に翻訳されているのはキリスト教の「聖書」だけど,それに次いで二番目は何と「老子」.いやー,そ…

 補足:法家思想の難点

いかんいかん.法家思想の限界に触れるのを忘れていた.実は難点もあるのだ.確かに,秦は「法」によって急速に発展し,中国を統一した.しかし「法」は,秦が僅か三代で滅んでしまった要因のヒトツでもあるんである. 秦の法は厳しかった.例えばある村に「…

7 法家思想と秦

紀元前350年頃,秦の始皇帝から遡ること約百年,一人の法家が秦の国に仕官を求めた.名は商鞅(しょうおう).商鞅を非常に気に入られ,イキナリ丞相(総理大臣ミタイなモン)に抜擢され,政治を全面的に任されるコトになった. コレには秦の貴族たちは驚く.ヨ…

6 法家思想:韓非子2

今日も続く,韓非子のコトバ.今日紹介するのは読んで鳥肌が立ったというか,目からウロコがホロリと落ちたヨ. むかし,とても正直な者がいた.ある日彼の父親が羊を盗んだんだが,躬はこのことを領主に告発した.しかし領主はその正直者の告発者を「殺せ」…

5 法家:韓非子

儒家達は戦国の世において,昔の中国社会には当たり前のように存在していた道徳が,人の心から失われていくことを嘆き,またその道徳心を取り戻すことで社会の秩序を回復しようとした.が,この時代に国家の大臣や王として活躍した儒家はいないんだよね.孔…

4 墨子:墨家思想2

で,こんなエピソードもある.ある時、宋という小国が大国楚に攻められそうになった.さっそく墨家集団は宋に入って防衛の準備を進めたんだが,墨子自身はたった一人で楚の国の都に出向いて楚王に面会を申し込む. 楚王に会って,墨子は言った. 「もうワシ…

3 墨子:墨家思想

今に至ってメジャーな東洋思想といえば儒教と道教だが,春秋戦国〜秦までの諸子百家の時代,最も大きな勢力を持っていたのは,実は墨家集団だったらしい.が,秦の中国統一として忽然と消えてしまった.始皇帝の焚書のお陰で詳細もよく分からないようである…

儒家:孟子,荀子

孟子:性善説 孟子さんは紀元前四世紀頃のシト.人間には生まれながらにして思いやりの心「仁」があると.例えば,強盗、殺人など悪の限りを尽くした極悪人がいた.彼はどこかの庭先にいてボーッとしてたんだが,その庭にはようやくハイハイができるようにな…

ちゃんと勉強しようと思ったので,メモメモ.

儒家:孔子 儒学と言えば孔子だけど,さて彼の思想をカンタンに説明できるかとゆーと,出来なかったワタクシ.で,テキトーに調べて纏めたモノを載せてみる.合コントークにはコレでジューブンだが,帰国したらちゃんとした本でも読も. 孔子は前6〜前5世…